離婚協議がうまくいかない場合に、実際に弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

①相手との全面的な窓口になってくれる

   弁護士に依頼をした場合、相手（配偶者）に対しては、「私（＝弁護士）が代理人に就任したので、今後の連絡等の一切については弁護士までお願いします。」という文書（受任通知）を送ります。そして、離婚が成立するまでの間、相手との連絡の窓口は全て弁護士になるのが通常です。

 

   しがたって、相手から電話やＬＩＮＥがきても、無視してもよいし、「弁護士に全て任せている」と言って拒否してもらっても大丈夫ということになります。

   特にパワハラな配偶者や、高圧的な配偶者と直接のやりとりをすることは精神的につらいでしょう。そのようなつらいやりとりを弁護士に一任してしまうことができます。

 

②最終的にきっちりと法的な書面にしてもらえる

   弁護士に依頼をした場合、原則として、最終解決の際には公正証書や調停調書といった公的かつ法的な書面を作成して離婚という形になります。したがって、たとえば後に相手から養育費が支払われなくなったような場合には、強制執行（差押え）をすることができ、取りっぱぐれの可能性が低くなります。

 

③調停に同席してもらえる

   弁護士に依頼をした場合、調停の申立手続等は全て弁護士が行います。

   また、調停の部屋には、基本的に、「本人」と「依頼を受けた弁護士」しか入れません。弁護士に依頼をしていない場合、親や友人と一緒に調停室に入ることはできず、自分１人で調停を進めなければなりませんが、弁護士に依頼していると、毎回調停に同席してもらえ、法律的な主張をしてもらうことができます。

   なお、法律事務所によっては、調停に同席してもらうことがオプションの契約であったり、追加費用がかかる場合もあるようです。調停に同席してもらうことは大きなメリットですので、通常の契約に調停の同席が含まれているかどうかはきっちりと確認した方がよいでしょう。

（草津駅前法律事務所では、ご依頼頂いた場合には必ず弁護士が調停に同席します。基本の契約に含まれているので、追加の弁護士費用は原則として発生しません。）

 

④いつでも費用のことを気にせずに弁護士に相談できる

   弁護士に依頼したあとは、草津駅前法律事務所の場合には、電話・メール・面談のいずれの方法でも相談可能です。また、正式依頼後は、何度相談しても費用はかかりません。

   離婚問題は、家族や友人にもなかなか相談しづらく、また、相手から嫌がらせを受けているような場合には特に精神的につらく、心の支えが必要です。

   「何かあったときに弁護士に相談できる」という状況を確保しておくと、精神的にかなり楽になるかと思います。

 

⑤調停での相手との駆け引きや、裁判の主張をしてもらえる

   当然ながら、弁護士はプロですから、調停における相手との駆け引きや、裁判でどのように主張・立証していくべきか、あなたの事案に即してサポートしてもらえます。

 

   弁護士に依頼した場合、これらのメリットがありますが、一番大きなメリットは実は①（相手との窓口になってもらえる）ではないかと思います。

   調停手続自体は、弁護士に依頼したから必ず有利な結果になるという制度ではありませんし、ご本人でも進めることができる手続となっています。むしろ、相手がモラハラタイプであったり、高圧的なケースの場合にこそ、弁護士に全面的に依頼するメリットが大きいと思います。